お前に触れること、
難しいのは あまりにそれが凍えてるから

相部屋になって1ヶ月
ひょんなことから、オレはあいつに触った

「・・・・・・・」
そういうつもりじゃなかったんだけど、
ただ手当てなんてものをしてやってただけなんだけど
突然、蓮が身体をかたくして、黙った
いつもなら、うっとおしそうに払われて終わりなんだけど

「蓮ってさー、本当に怪我が絶えないな」
「余計なお世話だ」
「心配するだろ?」
「お前のために怪我してるわけでもないのに?」
相変わらず、蓮は視線を合わさない
掴まれたままの手を振り払おうともせずに、ただ顔だけそむけてる
「なんでそんな緊張してんの?」
挑発したら、乗ってくるだろうか
いいかげん、オレだって黙って見てるだけじゃつまらない
「誰が・・・・・・っ」
ばっ、と
腕に力が入る
振り払おうとしたいつもの動きに、それでも今日は離してやらない
反対に、ますます力を込めて掴み返したら 驚いたように蓮がオレを見た

「どーかした?」

いつもみたいに、簡単にふりほどけると思ってるんだろうな
オレがいつもみたいに、軽口言って笑うと思ってるんだろうな

(甘いよ、)

そのまま身体を引き寄せて、唇に触れた
冷たいな
蓮の唇は、こおりみたいだ

「・・・・・・・・・何のつもりだ」
解放された後、震えるのを必死に押さえたような声で蓮がいった
見つめてるオレに対して、蓮はけしてこちらを見ない
その時点でお前が負けてるって、わかってる?
「別に、悪戯心」
かっ、と
奴の顔に熱がともり、また腕に力が入る
だけど今日はいつもみたいに離してやる気はないんだよ
こおりみたいな蓮
お前は冷たすぎるから、少しだけ熱を分けてやるよ

「意識したのはお前も一緒だろ?」
「何がだ・・・」
「オレに触られたら、緊張するんだ?」
「な・・・・・・」
「そういうの、一般的には誘ってるっていうんだけど知ってる?」
「・・・・・・・・・!!」
見てて楽しい
あの蓮が、顔を真っ赤にさせて睨みつけてくる
ああ、可愛いなぁなんて
今すぐ抱きしめてやりたくなる
オレの最近の困った傾向
どうやら、このこおりみたいな男が好きらしい
こうやっていじめてみたくなる位、好きらしい
どんな風な顔をするんだろう、なんて

想像だけで終わるはずだったんだけど
とりあえず、まっとうな人間にはわからない感情だろうから

(蓮もオレが好きなのかな?)

聞いたところで奴が「はい」なんて言うはずもなく
だからといって、あの態度はいけないと思うんだ
ここは密室で、二人きりで
お前は最近 無防備なことが多いから

もう一度、キスしたら今度は前以上に蓮の身体に力が入った
「ん・・・・・・っ」
もがくのを押さえ込んで、床に押し倒したら 驚いたようにやっとこちらを見た
少し怯えてる目が、そそる
「さっきは抵抗しなかったのに」
「・・・・・・・・!!!!」
また真っ赤になって、もがいて、
抜け出そうとする
今さらだって、蓮
それなら最初から意識してるとこなんか見せちゃダメだよ
オレの黒い部分を、さらけ出させるような真似しちゃダメだって

怪我をした肩あたりには触れないように、そっと首筋に舌を這わせると ビク、と蓮の身体が反応する
「な・・・・・何する・・・・」
暴れる腕をおさえつけて、下へとゆっくりおりていくと やがて抵抗するのに気がまわらなくなったのか蓮の腕から力が抜けた
そうして、身体全体が緊張にかたくなる
「あ・・・・悪趣味・・・・・・・だぞっ」
何のつもりだ、と
まるで喘ぎ声みたいな声を上げて、
息も荒く、
まるで誘ってるみたいだと、思う
「それで自覚がないんだ
 おまえってホントに鈍いんだな」
胸の突起を舌でころがすと、ビクっと背がそり声がもれる
「う・・・・」
感じてるんだろうか
感じてるんだろうな
なんでこいつはこんなにも、自覚なしに無防備なんだろう
すっかり抵抗もなく、
この行為を受け入れてる自分に、気付いてすらいない
口だけは嫌だ、といいながら 身体はすっかり反応してるじゃないか
「嫌いな奴にはしないから、遊びでも」
遊びじゃないけど
そういうことにしておいた方が、お前はあとあと楽だろ?
「俺は・・・・・お前なんか・・・・」
「オレは好きだよ、蓮」
にこり
これだって本当だけど、できるかぎり嘘くさく言ってやるよ
「お前なんか・・・・・っ」
「うるさいよ」
ガリ、
突起に歯をたてたら、小さく悲鳴が上がった
それでも、まだ声を押し殺す余裕はあるらしい
「蓮、」
蓮の身体が熱を持って、与えられている刺激に充分に反応しているのが手にとるようにわかる
本当に甘い奴
だから、気になって
だから、こんなに愛しいんだろうけど
そのまま舌を這わせながら、中心で頭をもたげているものに触れると、またビクと肩が震えた
「・・・・・・何する気だ・・・・・・」
何するって、決まってるだろ?
奴の顔を覗き込むようにしながら、手のなかのものを撫で上げる
「う・・・・・・・・・っ」
途端に、蓮の表情が歪み苦痛と羞恥の混じったような顔になる
「やめ・・・・・・」
口とはうらはらに、身体の方はいいみたいで、
もうじっとりと濡れてきてる
クチュクチュと淫らな音がきこえる?
お前の、泣いてるおと
「い・・・いやだっ、やめろ・・・・・・っ」
顔をそむけても、目をかたく閉じても声だけはどうしようもない
「あ・・・あっ、あ・・いや・・・・・・っ」
手の中のものはどんどんと熱をもち、やがて解放の望む程に震え出す
「い・・・・・いやだ・・・・・・・・・・っ」
わざと敏感な部分ばかりをなぞるようにして、手の中でいじり倒して
それでも限界寸前でおいておく
そうして、完全に高まった身体の奥
その部分に、ツ・・・と指を当てた
「は・・・・・はぁっ」
力のまったく入っていない足を開かせて、こじあけるように奥へと入れる
するとまた全身に抵抗するかのように力が入った
「あ・・・・・・あぁぁぁう」
ゆっくり慣らすように、中をかきまわして、何度もほぐすように入れて
じわじわと蝕んでいく
苦痛の声が、喘ぎに変わるまで
何度でも繰り返して、何度でもやる
限界寸前で置かれたものを指でなぞりながら
奥を疼かせて、

「そろそろいい?」
「あ・・・・あふ・・・・・・」
意識が朦朧としてるのだろうか
目は開けているけれど、うっすら涙が浮かんで、どこを見てるのかわからない
まだ本番はこれからなのに、なんて
蓮の萎えた足を高く持ち上げた
「あ・・・・・・」
一瞬、驚きに蓮の意識が帰ってくる
「な・・・・何・・・・・」
「恥ずかしい? こーゆう格好」
いうと、カァと奴の顔が真っ赤になった
それ以前にもぉ、充分恥ずかしいことになってるんだけどね
「入れるよ、蓮」
怯えたような目がいい
指で何度も慣らした部分に自分のものを当て、それでゆっくりと腰を進めた
「あ・・・・・・・あ・・・・・い・・い・・・・っ」
腰をつかんで、きつい中を一気に進む
内壁がこすれるのが熱い
蓮の声にならない悲鳴が、耳に心地いい
「ひ・・・・・・・・・・・・・っ」
咽を鳴らして、目をみひらいて、
この瞬間には羞恥なんてふっとぶだろ?
がくがくと、蓮の身体が揺れる
何度も奥を突くように攻め上げ、同時にしとしとと濡れているものを手でしごいてやると しばらくしてまた声が濡れてきた
(ふーん・・・・・)
喘ぐ声と、濡れた淫らな音と、荒い息遣い
そろそろ限界、と
自分がいくのと同時に、蓮の先端をつよく指でしごいた
「あぁぁぁぁあっっ」
いい声、なんて
実は思ってる余裕はなかったけど

蓮は意識を保ってはいたけれど、何もいわずにただ顔をそむけて目を閉じていた
こんな場所で寝てるのも何だし、と
抱き上げてベッドへ寝かせると乱暴に自分で毛布を頭からかぶってそれからはぴくりとも動かない
「お疲れさんっ」
軽く言ってあげよう
オレ達の いつもの明日を迎えるために
今は遊びで、今はただの悪戯心で出来心で、
「好きだよ」も冗談でいい
今日のことは、お前が隙を見せたから悪いんだよ、と言い聞かせて
「おやすみ」
今夜はおやすみ



女の子お絵かき掲示板ナスカiPhone修理