1回目の罰 (赤× 黒)


初めてのミッションの後、無事5人で戻った部屋で 暁が言った
「真墨、お前には裏切った罰を与える」
その言葉にドクンと心臓が鳴って、奴を見たら 人の悪い顔をして暁は笑った
「反省文50枚、明日までにな」
それができなきゃ今夜 身体で詫びを入れにこいと
その冗談みたいに言葉に さくらが無言で原稿用紙を出してきた
「御愁傷様
 チーフの言葉は絶対ですから」
冗談でも何でもありませんよ、と
言って彼女は パソコンで報告書をつくり出し
真墨は皆が引き上げるのを見送った後 50枚の原稿用紙を前に途方に暮れた
本気でこれを埋めろと言ってるのか?
小学生じゃあるまいし、本気で反省文なんか書けと言っているのか

1時間もすると さくらは報告書を仕上げて立ち上がった
「私は行きます、おやすみなさい、真墨」
それで部屋には誰もいなくなり、
さっぱり埋まらない原稿用紙を前に 真墨は大きな溜め息をついた
そもそも、あの裏切りに与える罰が反省文だなんてふざけている
下手をすれば宝を持ち去られていたのに
他の仲間を生命の危機に陥れたかもしれないのに
(・・・そんなことは俺がさせないとか言うんだろ、どうせ)
あの洞くつでの、暁の顔を思い出してイライラした
自分一人が裏切ったとて、奴にとっては それはたいしたことではないのだ
自分一人くらいの戦力なら補えるし、
裏切りも 見抜かれていた
全部が奴の手の上な気がして、無性に腹が立ってイライラする
だったら自分なんかいらないじゃないか
暁にとって いてもいなくても同じで
抜けてもたいした痛手がないなら、本当は自分など奴にとってはどうでもいいのかもしれない

溜め息を吐いて、真墨はペンを放り投げた
ちっとも書く気にならない
何が反省文だ
しかも50枚も今夜中に?
(無理に決まってるだろ)
ちくしょう、と
つぶやいて 立ち上がった
さくらの言ってた言葉が蘇ってくる
「チーフの言葉は絶対です」
あれは冗談でも何でもないんだから、と
別に怒ってる風でもなかった暁の言葉を真面目に受け止めて
びびることないんだ、あんな奴のことなんか
素直に聞くことないんだ、奴の言葉なんか
命令だとか、何とか言って
そもそもどうして、奴が自分に命令して
自分が奴に罰を受けなきゃならないんだ

廊下を歩きながら また洞くつでのことを思い出した
完全に叶わなかった、全てにおいて
自分は足手まといだったし、裏切っておいて助けられた
どうしようもなかった
それが悔しくて仕方がない
もっと強くなったら、奴にとって必要になるだろうか
いてもいなくても同じだなんて思わせない
自分が裏切ったら隊が成り立たなくなる位
その位になりたい
今日の奴みたいに、余裕かまして笑ってるのを見るのは嫌だ

「・・・くそっ」

自分の部屋へ向かっていた足を止めて、方向を変えた
何が罰だと思いながら それでももう止まらなかった
方向を変えた足は 早足に暁の部屋へと向かう

「よぉ、できたのか?」
「できてない」
ドアを開けたら 暁は窓際のソファで書類を見ていた
こんな時間まで仕事とかしてるのかよ、と
ふと思った
デスクワークは性に合わないとか言ってるくせに、こいつは結構な量の書類をさばいてる
「なんだ、じゃあ身体で詫び、入れにきたのか」
その言葉に ドクンと熱が上がる気がした
反省文なんか50枚も書けるはずがない
「俺はどっちでもいいぜ?
 お前がそうしたいなら、さっさとやれよ」
意地悪い声
挑発してくるような言葉
いつもいつも、翻弄されてる気がする
気づけば、奴の足下に膝を折ってた
もう 後には引けない

最初から俺が来ることがわかってたのか
それとも、やつは本当にどんな時も冷静なのか
俺が奴のものをくわえこむのを見下ろしながら くくっと何度が可笑しそうに笑った
ピチャ、と音が響いていく
真夜中の静かな部屋
こんな風な行為、したことがない
口の中いっぱいに質量を増していくのを感じながら 必死で舌を動かした
どういう風にすればいいのかとか、わからない
時々 やり方がまずいのか 乱暴に髪を掴まれて咽の奥を突き上げられた

「ぐ・・・・っ、げほっ」
痛みが走る
だ液が ぼたぼたと床に落ちる
何でこんなことしてるんだと 思考が麻痺してくる
「しっかりやれよ? 罰なんだから」
そうだった、これは罰なんだった
だからこんな風に、昂るものをくわえさせられて、しゃぶらされて、
彼がいくまで奉仕を続けるのだ
彼がいいというまで、続けなければならないのだ

「おまえこれは下手だなぁ」
もしかしてやったことないのか?と 上の方で声がした
やったことなんか、あるわけないだろ
誰が好き好んで 男のもんなんかくわえるか
誘う時はただ抱かせるだけで、奴らが勝手にこの身体で楽しんでるだけ
どうして俺がこんなことしてやらなきゃならないんだと
考えていたら、また髪を掴まれた
「御奉仕止まってるぜ」
俺はそんなに気が長くないんでね、と
降って来た声、それから咽を灼くような衝撃
苦しくて呼吸ができなくて、目に涙が浮かんだ
瞬間 口の中のものが 白濁と熱を吐いた

「う・・・・ぐ・・・・っ」
げほげほ、と
解放されて 口の中のものを床に吐き出した
「あーあ、おまえ 汚し過ぎだろ」
呆れたような暁の声も ちゃんと聞こえなかった
苦しくて、泣きそうになった
こんな行為、はじめてでできるわけがない
無理矢理に突き上げられた咽の奥が 今もビリビリと震えている

「優しくしてたら罰にならないだろ?」
さっさとしろよ、と
言われて、暁の座っているソファに膝をついた
足が震えるのは さっきのやつのせいだ
色んな奴と もう何度もした行為なのに、ドクドクと身体が熱くて心臓がうるさいくらいに鳴って
震えそうになる
何故だかわからないけれど
「自分でやれよ?」
言われて、奴を睨み付けた
足を開いて 暁の上に乗る
腰を抱かれてびくり、と身体が跳ねた
奴が触れると ぞぞぞと何かが背をかけてく

「う・・・・く」
足が震えた
入り口にあてがわれたものを飲み込むように腰を沈めていく
痛みに、どうしても動きを止めてしまう
何度やったって、最初の痛みはなくならない
これにはけして慣れたりしない
「あう・・・・」
いつもみたいに、ただ突っ込まれるのを待つだけの方が苦痛が少ない
自分で体重をかけて入れるなんて
こんな状態で、どうにもならなくて、
そんな自分を 暁は意地悪い顔で笑って見てる

「どうしたよ? 全然入ってないぜ?」
やめるなよ、と
冷たいような言葉が響く
「ぐ・・・・う、あ・・く 」
これでも必死なんだ
足ががくがくして、繋がっている部分はびりびりして
これ以上 自分で奥まで入れるなんてことできそうになくて
だけど、暁は何も助けてはくれない
「チクショ・・・」
睨み付けてやった、余裕の顔を
俺の腰を抱いて逃げられないようにして、
そのくせ そこから少しも動いてくれない奴の顔を
「お前なんか・・・殺してやる・・・っ」
「おいおい、自分の立場わかってるか?」
くくく、と奴が笑った
いつもの笑い方
その振動が伝わって ぞくとした
「あぅ・・・・・くっ」
ぞわぞわと、中途半端に高まった身体が行き場なく震えている
「く・・・うぅ」
「まぁしっかりと苦痛を味わえよ
 罰なんだから 簡単で気持ちよくちゃ意味ないだろ」
ほんの僅か、暁が身体をずらした
その動きに、ずくん、と身体が沈む
「あ・・・っ」
そのまま、いきおいでズクズクと沈んでいった
熱くてどうにかなりそうになる
まだ奥には達しない身体
もどかくして、これ以上どうにもならなくて、
真墨はぶるぶると首を振った
熱くて、痛い
苦しくて、息もできない
なのに、どうにもならない身体
達するほど高められておらず、かといってこんな状態で 暁が許すというはずもない
「う・・・う、ううう・・・・・・っ」
ぎゅ、と
暁の服を掴んだ
どうしようもない、どうにかしてほしい
ぼたぼたと、涙が落ちた
この状態が辛くて仕方がない

「しょうがない奴」
側で暁が笑った
そのまま抱き上げられ ぐるんと視界が回る
「あぁっ」
すぐに圧迫感と痛みが支配する
ソフアに身体を押し付けられ、奥まで貫かれて悲鳴を上げた
熱い、痛い、熱い、熱い、痛い

「あっあっ、あっ・・・・・、あ」
涙が滑っていくのを感じた
強い力で貫かれる度 体温が上がっていく
内側を抉るように、
壊れるんじゃないかと思うくらい激しく
突き上げられて、目眩がした
もう正気なんか保ってられないと思った
こんな風にされたら、おかしくなる
いかせて、と懇願した
無意識に

「あ、あ、あ、あ・・・・・・い、いや・・・も、いやだ・・・っ」
「それは俺が決めるんだよ、真墨」
ひどく長い間 行為は繰り返された
最初はただの苦痛で、
次には気が狂うほどいかされて、
それでも終わらない行為に 真墨はまた泣き出した
「ああああああ、あああああ」
声ももう 自分の声じゃないみたいに掠れて
これ以上されたら死んでしまうと、そう思った
「いいい、いや・・・、ゆるして・・・っ」
許してと、
何度も懇願して その度にいかされた
「ひ・・・・っ、ぐ・・・っ」
まるで拷問みたいだと薄れる意識の中思う
本当に壊れてしまう
暁の熱に犯されて、どうしようもなく壊れていく

朝、遅い時間に目が覚めて 身体を起こした途端に痛みが走った
一瞬 息ができなくなる程のそれに ぽすん、とまたベッドに倒れ込む
「く・・・」
浅い息を繰り返し、ようやく正常に呼吸を整え
真墨は目だけを動かして辺りを伺った
まだ、ここは暁の部屋で
自分は一人で、暁のベッドに寝かされている
(・・・何時だ・・・?)
今度は注意深く ゆっくりと身体を動かした
鈍痛が腰のあたりに残っている
「くそ・・・っ」
吐き捨てて、ベッドから降りた
萎える足を叱咤して、歩く
窓際のソファに視線をやったら そこは綺麗に片付いていて 昨日の痕は何も残ってはいなかった
「くそ・・・っ」
もう一度 吐き捨てた
結局 あの後自分は気を失ってしまった
罰を受けている最中に リタイヤしたのと同じことだ
負けた気になった
どう足掻いても、今の自分では暁には勝てない

フラフラと、自分の部屋へ戻る途中で 暁と会った
睨み付けたら 奴はいつもみたいに笑ってた
「少しは懲りたか?」
その言葉を無視して、横を通り過ぎた
ドクン、とまた 身体が熱くなっていく

いつか、と誓う
俺が裏切って そんなに平気そうにしてられないくらいの存在になってやると
余裕の顔して笑ってられないくらい、強くなってやると
今はまだ 何もかもがかなわなくても


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