3月の朝
主人公×サタナエル

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サタナエルはリーダーじゃない
だってこいつにはリーダーの記憶も意識もないんだから
姿ばかりそっくりなくせして
声ばかり、そっくりなくせして

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朝、目を覚ますと時々 自分はベッドから落ちていて
主人のいない無人のはずのベッドには 幸せそうな顔をしてサタナエルが眠ってる
そういう朝はたいてい、窓が開いており、部屋が散らかってる
3月の朝はまだ寒い
へっくしょ、と
ひとつくしゃみをして、アキラは自分の寝床を奪った悪魔の顔をガンプでこづいた
「おら、サタナエル」
むにむに、と
やわらかそうな頬に ガンプの先が当たると奴は眉をひそめむにゃ、と何か口の中でつぶやいた
「サタナエル
 おまえ夜遊びもいい加減にしとけよ」
「んー」
眼帯の代わりに巻いた左目の包帯をうっとうしそうに爪にひっかけながら、
夜遊び悪魔はベッドの上に起き上がった
いつもの白いシャツ
だらしなく第二ボタンまで外されて、首筋の傷跡に似たものをさらけだしている
「んー、よく寝た」
「そりゃあよく寝ただろうよ
 お前何回言ったらわかるんだ、そこは俺のベッド
 お前はこの中に戻れっつったろ」
「そこは寝心地が悪いから嫌だ」
「おまえは悪魔のくせに贅沢言うんじゃない」
「そんなこと言わないでくれよ、アキラ
 僕だってベッドで眠りたいんだよ」

にや、と
悪魔は笑った
ひっかいたせいで外れかかった包帯から 色の変わった瞳がのぞいている
瞬間、かっとなって アキラは目の前の悪魔をベッドへと押し倒した
ギシ、と
安物のベッドのきしむ音が聞こえた
まるで自分の心臓が鳴ったみたいに

サタナエルは時々、あの人の真似をする
似た仕種をしてみたり、そういう風に喋ってみたり
記憶もないくせに、意識もないくせに

されるがままの悪魔を冷たく見下ろし
その身体を組みしいて、馬乗りになって服をむしり取った
「なんだ、たまってんのかぁ? ニンゲン」
にやにやと、悪魔はいつもの声で笑い、
悪魔の目でこちらを見遣る
とけろたような視線
快楽しかしらないような種族
「おまえは何度やっても懲りないな」
「おまえこそ」
「・・・・・・サマナーをなめんなよ、悪魔」

ガツ、と
一発その頬を叩くと、サタナエルは口を閉ざした
もう何度こういうことを繰りかえしたか
そうして彼は、あの人と同じ顔でこちらを見る
黙って、見上げている
誘うように、挑発するように

服を全部剥ぎ取ると、アキラはむき出しになった部分にいきなり自分のものを突き立てた
「・・・おい・・・っ、ちょっと待て・・・っ」
「待たねぇよ」
そのまま一気に腰を沈めると、乾いた部分はその侵入を全力で拒んだ
ぎち、と
音がするほどにきつく、
それを無理に押し進めると、やけるように熱かった
「ぎ・・・っ」
身体の下で、サタナエルが悲鳴を上げる
苦痛に歪んだ顔が、一瞬あの人を思い出させた
ああ、はじめての時 あんたもこういう顔してたっけ

「ひっ、ひっ・・・・・・・ぎ・・・っ」
それは性行為ではなく暴力で、
戯れでもなく、愛の証でもなく、ただの仕置き
「おまえだけ大目に見てもらえるとか思うなよ?
 主人の言うこと聞かねぇ奴はこうなるって、何度言ったよ?」
がくがく、と
何度も奥を突き上げられ 言葉もない悪魔をアキラは冷めた目で見下ろした
身勝手な悪魔
あの人を失った日、やってきた悪魔
そっくりな姿をして
同じ声で
なのに、こいつは心の底から悪魔で
あんたはもう、いない

「は・・・っ、はっ・・・・んぅっ」
やがて、サタナエルの身体が熱を持ち出した頃、アキラは一気に身体を放した
「う・・・・っ」
ずく、と
突然に解放された身体は、中途半端に高められ放置される
「やめるな・・・」
「お前もアレだな
 あんないきなりでも犯られてるうちによくなるんだから淫乱だよな」
はん、と
ベッドに横たわり、こちらを見上げる悪魔にアキラは肩をすくめてみせた
「良い思いさせるためにやってんじゃねーんだよ
 さっさとガンプに戻れ」
中でお仲魔にやってもらえよ、と
吐き捨てたアキラに ふるふると、サタナエルは懇願の目を向けた
「アキラ・・・」
そうして、あの声で名前を呼ぶ
むか、と
瞬間、これでも押さえていた怒りが 一気に流れ出す気がした
「アキラ、どうしてこんなひどいことするんだい・・・」
大好きだったリーダー
その声、そのしぐさ、その眼差し

ぱしっ、と
頬を叩いたら、悪魔はどさっとベッドに倒れた
くくくく、と
彼特有の 嫌な笑いが響いてくる
「だっておまえ、あの人間が好きなんだろう?
 いいじゃないか、同じ顔、同じ身体
 抱けよ、抱いてくれよ
 せっかくモノマネしてやったんだからさぁ
 こんなにしといて、ほったらかしはないだろ?」
くくく、と
悪魔の声に、腹に黒いものがたまっていくのを感じた
おまえを側に置くのは、リーダーに似てるからだ
けしてリーダーではない存在
でも、お前程あの人を思い出させる者はいない
「なめんなって言ったろ」
もう一度、その頼り無い身体をベッドに組みしいた
脱がせたシャツで、昂ったものの付け根を強く縛ると 悪魔がまた悲鳴を上げた
「ぎっ」
ばたつかせる手も、服で縛る
そうしてまた もうすっかり濡れた淫乱な身体に爪をたてるように、牙をたてるように
容赦なく、突き立て、突き上げ
何度も何度も奥まで
やがて悪魔が懇願するまで

ガクガク、と
一度中途半端に放られた身体は、再び与えられたものに一気に熱を取り戻した
身体中をかけていく快感
悪魔である彼にとって、アキラの抱く痛みは悦び
性行為は快楽
彼を怒らせてこうやってその手で犯されることの、なんと美味なことか
たまらない満足感
身体はアキラを欲している
いつも、いつでも
人間は愛がなくては性行為をしないというから
どうせ愛されなどしないのはわかっているから怒らせる
これは悪魔の知恵
本能

「ひぃ・・・・っ、あっ、あっ、あぐっ」
ぎっちりと縛りつけられたシャツのせいで、限界を迎えても果てることのできない悪魔は やがて
ぶるぶると全身を震わせて懇願をはじめた
「あ・・・・アキラっ」
容赦なく続く攻めに意識が飛びそうな程感じている
なのに解放を迎えられない
縛られた時 その意味がわからなかったが
「は・・・はずしてくれ・・・っ」
喘ぎながら、彼は言った
「ひっ・・・ひぁっ・・・・アキラ・・・・っ」
いやいやと首を振って、目に涙をためて
「こうして欲しかったんだろ?
 いく前にもっと味わえよ」
「ひぁ・・・・・っ」
突き上げられる度に、悲鳴が上がり背がそり上がる
したしたと涙のような雫をこぼしながら それでもいかされない部分はどうしようもなくドクドクと疼き続ける
「い・・・いやだ、いかせて・・・っ」
縛られた手で必死にアキラへと腕を伸ばし、サタナエルは懇願した
「いかせて、お願い・・・・っ」
お願い、と
あの人も言ったっけ
よくもまぁ、こんな時にモノマネなんかできるよな、と
どこか冷めた心で見下ろしたアキラの頬に サタナエルの指が触れた
震えながら、泣きながら彼はアキラの名を呼ぶ

「いかせ・・・て、アキラ・・・っ」

一瞬、わけがわからなくなった
無意識に縛ったシャツを外し、それから一気に攻め上げた
悲鳴に似た快楽の声が聞こえたけれど、聞いてはいなかった
アキラは好きだった男の身体に白濁を吐いた
痛みとともに

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悪魔は今夜もでかけてゆく
夜の闇が心地いいから
そうしてまた朝帰り
主人の眠るベッドへと侵入して、ぬくもりをこっそりと分けてもらって
目を閉じる
3月の朝はまだ、寒いから

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