供麒

おっとりさんでダメ麒麟。でも珠晶のことになるとちょっと大人でちょっと凄い底力が出てしまう人。いつもニコニコ笑ってる その微笑みの裏には、珠晶への愛がたくさんつまっています(笑) どれだけ殴られても、どれだけ蹴飛ばされても平気です。だって愛があるんだもん。

供王珠晶

誰よりも勝ち気な女王様。何にも負けない意思と天まで届くプライドの持ち主。ロリータ殺しのマスクにM男キラーのビンタ(笑)で、日々供麒を調教中(笑) トロトロしている供麒がもどかしいけど、実はけっこう頼ってる。だって愛があるんだもん。王の中では一番好きな子ですたい〜ヽ(´ー`)ノ


夢うつつ / 供麒

ずっと、まるで夢を見ているかのように意識ははっきりしていなかった。時の流れは永く、己が魅かれる唯一の方もいない。そう、恭国には王がいない。

期待は最初だけ。物心がついた頃 私の王は、と思い描いた方達。他国の王と麒麟の話を聞いてその姿を羨望していた。私にも、王がいるという幸福。この国のどこかに 全てを捧げてもなお足りない唯一の方が存在するという喜び。早く会いたくて、早くお側へと仕えたくて心がはやった幼い日々。

時は流れる。なんてゆっくりと。また、王はいない。思い描くあの方は見えない。私の王はどこにいるのか。

天帝、私には王がいないのですか?

悲しみと、絶望。王がいないなら、この身に何の意味があるのか。何のために生まれてきたのか。何のためにここにいるのか。麒麟であることを嘆いた夜。夢の中で まだ見ぬあの方を探していた。

あの方が見つかったら、全てに変えて仕えます。身も心も魂も忠誠も全て、その方のものです。それこそが麒麟の、幸せなのだから。だから、どうか、私に王を与えてください。

永い時は、心を麻痺させる。あの方は いない。

試練 / 珠晶

自分が王だなんて思ってない。ただ、恭国の民でいるための資格が欲しかった。恭国を想うからこそ、それが義務だと思ってた。他に理由なんか、ない。

子供の甘い考えかもしれない。でも半端な覚悟じゃない。泥だらけになって血も流して、恐怖も絶望も見てきた。だけど進む。私は自私に恥じない自分であるために。

衝撃 / 供麒

それは朝。強烈な閃きが見えた。あちらに。あちらに!! ただもう必死に翔ることしか考えられなかった。それで私は永い永い夢からさめた。

何という幸福だろう。あの方の元へと翔ながら己が麒麟であることを痛感する。これが麒麟の幸福というものなのか。王がいるということ。私の王が、存在しているということ。

出会い / 供麒

あの方はまだ少女だった。幼い顔。汚れた服に乱れた髪。でも激しい眼差し、強い意志、そして何より鋭く閃く王気。他の誰とも間違えるはずもない。この方だと、身体が熱く熱くなった。ただもう勝手に身体が動く。膝を折りその足下に額づいて ただ。これが夢でないことを祈った。私の王よ、やっと出会えた唯一の方。どうか側にいさせてください。あなたの側を生涯はなれません。

出会い / 珠晶

最初はただ驚いて、次に怒りがあふれてきた。そうしてそれから不安がよぎって、最後に苦笑がこぼれて落ちた。なんてトロくさい麒麟なのかしら。何年も王を見つけられず 私がここまで来るまで迎えにも来なかったくせに、わかってるのかわかってないのか 叩かれても嬉しそうに笑ってる。大きな身体して複雑な目をして、一体何を考えてるの? 王と出会えて嬉しくない麒麟はいないって聞いたけど この麒麟は喜びの向こうに大きな不安を隠してる。

私が幼いから? お嬢さん育ちで、世の中のいくつも知らない子供だから? 一人でここまで来る力もなければ誰かに力を借りなければ生きてもいけない弱い生き物だから? そんなのはわかってるわ。でもアンタがそうやって頭を下げて、あなたが王ですって言ったんだから あんたは責任をもって この子供の王とやってかなきゃいけないのよ。不安な顔なんかしてる暇はないのよ。

不安 / 供麒

王がいるという喜び。だけどそれは いつか王を失うという不安に変わる。永遠に続く国などない。いつかはどんな国も滅ぶから いつか私はあの方をなくす。それを思うとまた、夜も眠れない。そばにあの方がいるのに、どうしてこんなに恐いんだろう。

永劫 / 珠晶

麒麟って、可哀想な生き物よね。たった一人にふりまわされて、たった一人を見つけられなきゃ死んでしまうし、見つけたら見つけたで一生その人に捧げるなんて。嫌じゃないのかしら? それが幸せだなんて私にはよく理解できないわ。

でも。

私を失う日のことを思って怯えて不安な目をしてるバカな奴だけど。そんなこと考えるなんてよっぽど暇なのねって思うけど。本当に可哀想だから せめて私ぐらいはずっと側にいてあげるわ。けしてあんたを一人にはしないし、あんたを置いてどこかに行ったりもしない。例えあんたがもういやだと言っても 私は王であることをやめてあげないし、あんたを解放してあげるつもりもないわ。王なんて仕事してあげてるんだから、一人くらい慰めにつきあってくれなきゃ私だってやってられないじゃない。ねぇ? あんたは私の麒麟なんだから。

私はあんたが全てをくれるかわりに、私との永遠をあげる。


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