その日は、この冬はじめての雪が降った
朝から生徒達は 外に出て思い思いに雪で遊ぶ
「ハリー!! 仲間が死にかけてるぞっっ」
「そっちに行ったぞ! 囲めっっ」
雪合戦でもしているのか、窓の下では数人の少年達が雪まみれになってはしゃいでいる
その中に、彼の姿もあった
もう5年になるというのに無邪気な顔をして転げ回っている
いつのまにかコートもセーターも脱ぎ捨てられ、彼等は冷たい雪の中 汗と雪に濡れて笑う
「・・・・まったく、所詮は子供だ」
医務室の窓からその様子を見ながらスネイプはつぶやいた
薬を届けに来たところをマダムポンフリーにいいように使われ ここで留守番させられているのだ
清潔に整った、無機質な空間で、スネイプはひとり何をするでもなくいる
ストーブの側でコーヒーを入れていたところに 声が聞こえてきたのだ
「ハリー!!!」
彼の名前
そして その主の楽しそうな笑い声
まるで子供
覗いた窓の下にいたのは 15才の少年の笑顔
いつもの、年より大人びてみえるどこか癖のあるあの顔ではなく、子供のそれ
見下ろして苦笑した
そう、彼はまだたった15才の少年
あの表情を見ていると それを忘れてしまうことがある
あんな目をするから、
もっと年上で、
大人だと錯角してしまうことがある
暖かいコーヒーを片手に、スネイプは窓から離れた
ああしていれば、彼も普通に可愛いのに、と
そんなことを思いながら

その夜、彼はマダムホンフリーのふくろうから伝言を預かった
今夜は帰れそうもないので、朝まで医務室にいてくれというものだった
「・・・・・・」
すぐに戻るというからいてやったものを、
(・・・・まぁ、仕方がない・・・・・・・)
特に用があるわけでもなし
そうそう医務室に客など来ないだろうし
今夜はここで読みかけの本でも読んで時間を潰すか、と
ふくろうを窓から放した
その時である
ガラガラ、とドアが開き ハリーが部屋へと入ってきた
「・・・・・・・・・・・なんで先生がここに?」
「留守を預かっている」
ハリーはパジャマにローブを羽織りいつにも増してぼさぼさの頭でそこに立っている
「まいったな・・・・」
「風邪でもひいたか」
ポス、と
ベッドの端に腰掛けたハリーにスネイプは嫌味のつもりで言った
ハリーの頬が紅潮している
どうせ昼間 薄着で雪まみれになり濡れたままウロウロしていたのだろう
それで、熱でも出したか
「あたり」
にっ、とハリーはおかしそうに笑った
「風邪薬もらおうと思って来たんだけど・・・・まさか先生がいるなんてなぁ」
いたくているわけではない、とひとりごちてスネイプは薬棚へ向かう
風邪薬といっても色々ある
ここには彼の調合したものも含めて100種もの風邪薬が並んでいるのだ
「熱があるんだな? 他に症状は?」
「寒気がして、咽も痛くて、それから・・・」
チラ、と
ハリーはスネイプの後ろ姿を見て笑む
「先生見てたらムラムラしてきた」
ピタリ、と
スネイプの手が止まり、一瞬後 一つのビンを取り出した
「ふん、さっさとコレを飲んで寮へ戻って寝ることだ」
まったく、
昼間可愛いなどと思ったのは大間違いだ
こいつは あんな無邪気な笑顔を見せるくせにこれだ
本気なのか、からかっているのか、いつもわからない
それでいて、子供がおもちゃを欲しがるように力まかせに奪いにくる
「飲め」
ドン、と側の机に薬のびんと水を置いた
「それ飲んでもムラムラは治らないでしょ?」
「だったらここから出ていくことだな
 そうすれば自然に治るだろう」
彼の側から離れようとして、
だが、動いたのはハリーの方が早かった
「!??」
ぐい、と腕をつかまれ、そのまま容赦なくベッドの上に倒された
「ぐ・・・・・」
背中をベッドに叩き付けられ息がつまる
その上に、ハリーの体重がかかった
「もっといい方法、僕知ってますよ」
にこり、
あの意地の悪い笑みが彼の目の中でひらめいた
「・・・・・・・・・・・・」
そして、スネイプの唇は彼によってふさがれ、
何度も何度も深いキスが繰り返される
いつもより熱い息が、ハリーから漏れるのを感じながら スネイプはぎゅっ、と目を閉じる
「・・・・・・先生、最近あんまり抵抗しないよね」
プチ・・・と服のボタンが外れる音を聞きながら、
ハリーの舌が首筋から下へと下りていくのを感じながら、
彼の言葉のこたえを、スネイプは意識の外へと飛ばしていく
「僕は、嬉しいんだけど」
胸の突起を舌で転がされ、指でつままれ、
やんわりとした刺激の後、きつく歯をたてられる
それで思わず背を反らせて、スネイプは喘いだ
「・・・・やっぱり、こーゆうのって気持ちいいや」
耳元で囁かれ、熱い吐息にゾクリと身体が反応する
「先生のそーゆう顔、好きだよ」
彼のいつもより熱い体温が、触れられた部分から伝わり広がっていく
やんわりと身体の中心を握りこまれ、スネイプに緊張に似たものが走った
じんじんと、
奥が急激に熱くなっていくのを感じる
ハリーに熱があるからか
それとも、この行為に対して熱くなるものが自分の中にあるからなのか
「・・・・・なんか今日はやっぱ我慢できないや・・・・」
ポツ、と
まだ充分に慣らされていない身体の上で、ハリーはつぶやいて意地悪く笑った
「いいよね、」
何が、と
問うまでもなかった
彼の考えていることくらいわかる
そして、
彼はこういった行為の時 相手のことは考えないのも知っている
「入れるよ、先生・・・・・」
彼の足を持ち上げ、そうして、まだ何も準備されていないその場所にハリーは自分の熱をもったそれを押し当てた
そのまま乾いた入り口に無理矢理に押し入ろうとする
「ぐ・・・・・・・・・っ」
痛みに、スネイプの口から呻きがもれる
ギリギリと、力任せに侵入してくるものに 内壁がこすられ熱い
熱さと、痛みがどんどん奥へと入ってくる
うずいていた中心は痛みに熱が引き、
少年の無茶な行為に、苦痛だけが身体を支配した
「あ・・・・ぐ・・・・・・・・・・・」
苦しい、と
言葉にしようとして、
瞬間、脳天まで裂けるような痛みが貫いていった
「・・・・・・・・っっっ」
声にならない
だがそれで、ハリーは彼の中に全てを入れた
「やっぱきついや・・・・・」
熱が上がっているのだろう
薬も飲まずにこんなことをしていれば当然だ
ハリーの頬はひどく紅潮し、額には汗が浮かんでいる
それでも、彼は行為をやめない
いつものように、彼の腰をつかみ、激しく腰を動かした
「ぐ・・・っっ」
身体をひきさかれるような痛み
だが、一度受け入れてしまえば、スネイプの身体はそれに反応するよう仕込まれていた
意思とは関係なく、ハリーを受け入れている部分が濡れ、
やがて中心の熱も戻ってきた
そそり立ち、それは解放を求めている
そうして、奥を何度も突かれて、
熱いもので中をかきまわされて、
「先生、僕・・・・・いきそう・・・・」
ハリーの激しい動きに揺さぶられながら、
全身で彼の熱を感じながら、
スネイプは果てた
同時にハリーも、スネイプの中で解放した

行為の後、ハリーはスネイプの上にどっと倒れた
「・・・・・・・・当然の報いだ・・・」
身体の痛みに耐えながら、スネイプはハリーをベッドへと寝かす
そして、置きっぱなしになっている薬を手に取ると それを口に含んだ
ハリーの身体を抱き起こし くちづけて飲ませる
こくり、と
彼は素直にその液体を飲み下した
「・・・・・・・・・・・にが・・・・」
不満気に言うハリーに苦笑して、スネイプは今度は水を口に含んで飲ませた
「大人しく寝ることだ
 明日には熱は下がっている」
このまま無茶をしなければ、と
言って彼はハリーが目を閉じたのを確認して、よろよろとベッドから離れた
まったく世話のやける、と
ひとりごちて氷と濡らしたタオルを持ってくる
そして、すでに寝息をたてはじめているハリーの額にそれをのせると 小さく溜め息をついた
どうしてこんなことをしているのだろう、と
半ば自分に呆れながら 意識して思考を止める
そう、余計なことは考えない
それが、最近彼が覚えた逃げ道だった
そして、スネイプは側の椅子に身体を預けた
痛みが、身体の奥でうずいている
やがて、彼の意識も眠りに落ちた
静かな医務室に、二人分の寝息だけが繰り返される




女の子お絵かき掲示板ナスカiPhone修理