上空を、赤のユニフォームを着た少年が飛んでいる
見上げて、スネイプは苦笑した
そっくりだ
クディッチ競技場の上空を飛ぶ、その姿
あの頃と同じ
彼は、あの頃のジェームズに似過ぎていた
目に映る景色は、まるであの頃そのもののようだ
器用にホウキを操り、空を滑るように飛んでいく
試合の後には必ず、左腕を上げて空を旋回した
今、彼はジェームズと同じ様に腕を上げ、仲間に向かって笑いかけている
本当に生き写しだ、と
スネイプはひとりごちて、苦笑した

夕方、ハリーがスネイプの部屋にやってきた
「何の用だね、ポッター」
練習の後、まっすぐここへ来たのだろう
ハリーは先程見たままの格好をしていた
「先生、さっき練習場にいましたよね?」
言うとハリーはパタン、と後ろ手にドアを閉めた
「・・・・・・・・・・それが?」
「僕を見に来てた、と思うのはうぬぼれ?」
「うぬぼれもいいとこだ」
作りかけの薬品をまぜながらスネイプは無表情に返した
「どうして私がお前を見に行かねばならない」
つけ加えた言葉に、相手がクス、と笑むのが分かった
「だって僕のこと、見上げてたから」
ハリーは笑う
そして、ツ・・・とスネイプの側まで歩いてきた
「・・・・・・・・何か用があるのかね?
 私は忙しいんだが?」
「用があるから来たんです
 明日の試合、先生見にきますよね?」
スネイプの側で、耳打ちするように囁き、ハリーは彼の顔をみつめた
5年になり、ハリーの身長はスネイプに追い付きはじめている
スポーツをしているせいだろうか
手足はしなやかに伸び、筋肉もキレイについている
それが、服の上からでもわかる
「・・・・・貴様が負けるところを観に行く予定だが?
 明日はスリザリンとの試合だからな」
皮肉を込めた言葉に、だがハリーは笑った
「じゃあ、賭しませんか?」
「賭?」
「僕が勝ったら一つ僕のいうことを聞いてください
 スリザリンが勝ったら、先生のいうことをひとつ聞きます」
なんでも、と
彼はつけたして、挑戦的な視線を投げて来た
「・・・・・・バカバカしい」
「あれ? 自信ないんですか?」
「・・・・・・・・・・・スリザリンが勝つのは当然だ」
「だったら、賭乗りますよね?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・何でも、いうことを聞くんだな?
 スリザリンが勝ったら、お前の不謹慎な行動を改めさせるぞ」
「なんでもしますとも」
にこり、
含みのある笑顔を残してハリーは部屋を出ていった
賭、成立である

次の日、試合はわずかの差でグリフィンドールの勝利に終わった
興奮の覚めない生徒達の間を、不機嫌にスネイプは歩いていく
自分は賭に負けた
シーカーさえちゃんとスニッチを取っていれば勝てた試合だったのに
だが金の翼は、まんまとハリーの手におさまった
スネイプは、負けた

競技場を出たところで、ハリーの声が追い掛けてきた
「先生、僕の勝ちですね」
「・・・・・・それで、私に何をさせたいんだね?」
不機嫌にスネイプは言う
「僕のいいなりになってもらおうと思って
 今から30分だけ」
途端、ハリーの目に意地の悪いいつもの光がひらめいた
そして、スネイプのその身体をドン、と
競技場の外壁に押し付けた

唇を無理矢理に奪い、舌をからめ
逃げようとする身体を強く壁に押し付ける
そうして、長いキスの後、スネイプはようやく解放された
息を荒げたスネイプの きちんと閉じられた服のボタンが一気に飛ぶ
「・・・・・・・何を・・・・・する気だ」
「いつもしてることですよ?」
にこり、と彼は笑う
そうしてあらわになった鎖骨あたりに舌を這わせた
「く・・・・っ」
びくっ、と身体が反応する
「・・・・何を考えてる・・・・・・っ
 こんな・・・・ところで・・・・・・・・っっ」
「誰も来ませんよ
 みんな表から帰るんですから
 こんな裏通って帰る変わり者は先生くらいです」
胸の突起に歯を立てられ、思わず声が上がった
「大丈夫、すぐすみますから」
ハリーの愛撫に、嫌でも身体が反応する
必死に声を出さないように耐えながら それでも背が反るたびに彼はクスクスと笑っていった
「先生、感じてるんだったら 声出してください」
屈辱だ、と
思いながら、胸が痛む
この行為
何度も何度も、彼と繰り返した行為
それを、まるで彼と同じ姿をした少年がするのだ
同じ声で、言うのだ
「声、聞かせてください」
ゾクリ、と
身震いして、スネイプは目をかたく閉じた
間違えてはいけない
彼はジェームズじゃない
この行為には、何の意味もない
ここに、彼のくれたものはない

やがて、身体の中心のうずきがひどくなり、ガクガクと足が震え出した
息づかいは荒く、熱い
ハリーの愛撫は続き、そしてやがて一番敏感な場所に触れた
「う・・・っ」
背が反り、声がもれる
繰り返された愛撫と、その場所への刺激で それはスネイプの意思とは関係なく熱を持ち頭をもたげている
「ここ、感じるんですよね」
先端を強く擦られ、全身にしびれに似た何かが走った
「は・・・ぐっっ」
身体を支え切れなくなった萎えた足をハリーが片膝と片腕で支えるようにしてかろうじて立っている
そのままの体勢で、ハリーはスネイプの後ろに手を回した
ツプ・・・・と異物が侵入する圧迫感を感じた
「う・・・・・・・・・・・・・・・」
膝が震える
立っていられない
熱くて、しびれていて、おかしくなってしまいそうだ
身体が、いうことをきかない
自分では、どうしようもなく
ハリーから逃れることもできない
異物はスネイプの奥まで入るとやがて中を広げるかのように動き出す
「あ・・・っっあぅ・・・・・・」
とうとう、ズルリと身体が落ちた
背を壁が滑って 草の上に膝をついた
ガクガクとスネイプの肩が震えている
「やっぱり立ったままは辛かったですか?」
クス、と意地の悪い笑みを浮かべてハリーは言うと 草の上にスネイプの身体を押し付けた
四つん這いにさせられ、そのさらけ出された場所にハリーは自分のものを押し当てる
「先生、入れるよ」
グ・・・とその腰をつかみ、体重をかけハリーが侵入してくる
「は・・・・・・・っっっ、あ・・く・・・・・っっ」
入ってくるものを身体中に感じて、全身がしびれた
痛みと、うずきに似たものが一度にスネイプを支配しようと襲い掛かる
「先生の中で、いかせてくださいね」
ひどい衝撃があり、それで彼のものが一番奥まで入ってきた
そのままハリーは腰を動かし、何度も何度もスネイプの最奥を突き上げる
「あ・・・・あぅ・・・・・・・・・・っっ」
その度にスネイプの身体はガクガクと大きく揺れ、彼の声が上がり、淫らな音が辺りに響く
頭の芯が真っ白になり、何も考えられなくなる
内壁がこすられ、奥が突き上げられ
手で限界寸前のものを弄ばれ、どうしようもなくなってスネイプは繰り返す
「あぐ・・・・・・・い・・・・いやだ・・・・・・っっ」
荒い息の下、懇願に似た声が上がる
「いや・・・だっっ」
だが、それで彼が手を緩めるわけでもなく
「賭に負けたのは、先生でしょ」
まだ30分たってないよ、と
意地の悪い声が返ってくるだけ
「い・・・・・・・嫌だっ、ポッター・・・・・・・・・っ」
「先生は、いつもそう言うね」
限界に達するぎりぎりの状態で置かれ、スネイプにはもう思考する力がない
ハリーの言葉も、よくわからなくなっている
「先生、僕の名前呼んでください」
激しい動きにゆさぶられながら、ハリーの声を必死に聞いた
「僕の名前、呼んでください」
そうしたら、解放してあげるから、と

ガクガクと、身体が前後に揺すられる
腕はもはや身体を支えられず スネイプは草の上に顔をすりつけるようにして声を上げている
「呼んで、先生」
動きはますます激しさをまし、まるで拷問のようにスネイプを攻め上げる
「あ・・・・ぐ・・・・・っっ」
「呼んでってば、」
苛ついたような、声だった
手の中に遊ばれていたものが強く握られスネイプは悲鳴を上げる
「先生、」
「ひ・・・・・・・ひぁ・・・・・っ」
手放してしまいそうな意識の中、必死に単語を紡いだ
「・・・・・ハ・・・ハリー・・・・・・・・・」
彼の動きはとまらない
「もっと、もっと呼んで」
「・・・ハリー・・・・っ、あぐ・・・・・・・・ハ・・・ハリー・・・・・・」
途端、身体の奥で熱いものが散らばった
「あ・・・・っっ、あぅっ」
その衝撃に、スネイプも果てた
身体中に痺れが広がって、もう動けなかった
身体が熱い
薄れていく意識の中で、スネイプは最後にハリーの声をきいた
「好きです・・・・・先生」

昔、同じことを 自分に言った人がいた
同じ声で、同じ顔で
「僕を見てほしいんです
 他の誰かじゃなくて」
その声は自嘲ぎみていたけれど、誰の耳にも届かなかった
完全に意識を手放し、スネイプは落ちた
ハリーの声の、聞こえないところへ



女の子お絵かき掲示板ナスカiPhone修理