聖夜 (姫×主)


毎年恒例、理事長宅でのクリスマスパーティ
全校生徒を招待しての大規模なバーティに、いつも学年の有志が手伝いをする
今年は、氷室から直々に頼まれて が手伝いをすることになっていた

「姫条おそいなぁ・・・」
「バイト、今日ないんだろ?」
パーティは盛況
ちょうど、1時間程経って、佳境にさしかかったころ
ロビーにいたの耳に、誰かが言うのが聞こえた
プレゼント交換のプレゼントを袋につめたり、お土産のケーキを用意したり
忙しくしながらも、は何度も時計を確認する
本当は二人きりで過ごしたかったけれど、手伝いにかり出されてそうもいかず
それなら このパーティで楽しもう、と
まどかはバイトをその日休みにしてもらっていた
なのにまだ、会場に来ない
携帯は圏外でつながらないし、
友達も、誰もまどかから連絡を受けていなかった
(急にバイト入ったのかなぁ・・・)
もうすぐ一段落するから、そうしたらもう一度電話をしてみよう
何の連絡もないというのが、を不安にさせて
それでどこかソワソワとしたような落ち着かない気持ちでいた
一年に一度のクリスマスだからこそ、まどかに会いたい

一度、外に出て携帯を手にしたは、メールが一通入っているのに気付いた
「姫条くんからだ・・・」
10分程前に送信されている
「急にバイトが入ってもーたから、終わるまでに着くかわからん
 あとで連絡するからはパーティを楽しんどいてな!」
読み終えて、まどかの携帯番号を押した
今ならつながるだろうか
たけど、電話は圏外であるというアナウンスしか流れなかった
「・・・・」
不安に似た気持ちが広がる
こんなメールをもらったのは初めてだ
どうしてこんな風な気持ちになるんだろう
居心地の悪いような、いてもたってもいられないような

会場に戻ったの顔を見て、和馬が怪訝そうに寄ってきた
「姫条、どうかしたのか?」
「え?」
「なんか、そんな顔してっけど?」
「・・・」
和馬を見上げると、やれやれといった顔でため息をつく
「なんかわかんねーけど、手伝い代わってやろーか?」
「え?」
「・・・お前泣きそうな顔してんぞ
 行けよ、代わってやるから」
優しい言葉
それにコクリ、とうなずいては鈴鹿を見上げた
「ごめんねっ、ありがとう」
何だかよくわからないけれど、不安が心をしめつける
とにかくまどかの家へ行こう、と
走り出そうとした
その時
、これ・・・っ」
手を取られ、鈴鹿を振り返ると 手にケーキの箱を手渡される
「帰りに配るやつ
 おまえの分、もってけよ」
細かいことを考えてる余裕はもうなく、
はそれを受け取って、会場を出た
心がはやる

まどかの部屋には電気がついていて、チャイム2回で本人が出てきた
?!」
ドレス姿で、息をきらせて
ドアの前にいるのに まどかが突拍子もない声を上げる
「え? なんでここにおんねん?」
「姫条くん・・・っ」
その顔を見て、やっと安心した
、パーティは?」
「抜けてきた・・・」
その胸にだきつくと、戸惑ったように抱きしめてくれた
温かいまどかの胸
安心する、ここにまどかがいる
「なんで・・・?」
「だって・・・あんなメール・・・」
どうして、と
はまどかを見上げ、それからまた心配そうな顔をした
「姫条くんいつも電話くれてたよね
 遅れる時も来れなくなった時も
 メールで連絡なんか今まで一度もなかったもん
 そんな・・・あんなの変だよ
 何かあったのかなって、思う・・・」
どうしたの? と
涙を浮かべたに、まどかは苦笑する
女の子って、こういうところ不思議だと思うのだ
いつもとちがう、とか
ちょっと変だ、とか
これが女の勘ってやつなのだろうか
「まいったな、やっぱ慣れへんことはせん方がええなぁ・・・
 ちょっとな、バイトで階段からすっ転んでなぁ
 軽い捻挫やねんけど、しばらく外出禁止やねん」
情けなさそうにまどかは言い、それから慌てて付け足した
「別に、ずっと黙ってようなんか思ってへんかってんで
 ただ、今日はパーティやし、は手伝い要員やったしな
 変に心配さして楽しくないんより、バイトやいうといた方がええかなぁって・・・」
言って、まどかはがほろほろと泣き出すのに 慌ててその身体を抱きしめた
「大丈夫やって、泣きな
 捻挫ゆーても ほら、一応立ったり座ったりはできんねん
 ちょっと踏ん張るんができへんくらいで、な?」
必死になだめて、それから部屋の中に招き入れる
「ごめんな、結局いらん心配かけただけやな」
「本当にそんなにひどくないの?」
「ないない、大丈夫や
 医者が大袈裟やねん
 まぁ、治るまでバイクは乗られへんねんけどな」
まどかの部屋に入ると、はようやく安心して
こぼれた涙を拭った
「ごめんな
 手伝いやったのに、抜けてきて大丈夫なんか?」
「うん・・・
 鈴鹿くんが代わってくれたの」
「・・・へぇ・・・
 なんや、相変わらずお人好しやなぁ・・・」
「優しいよね、鈴鹿くん」
はい、と
出る時に和馬が渡してくれたケーキを差し出す
「一つしかないけど、クリスマスケーキ」
「お、ええな それ」
まどかが座るのに、ちょっと顔をしかめたのを見て は心配で側へとよった
「大丈夫?」
「大丈夫や、心配せんでええ」
「うん・・・」
それでも、
捻挫と聞けば には大怪我に思えるし、
まどかがのために、と思って嘘をついたのも 少しだけ悲しかった
「もぉ、嘘なんかつかないでね」
「ああ、わかってる
 ・・・ごめんな」
そんなつもりじゃなかった、と
いいながら、かがみこんだまどかのキスを、そっと受け取めた
柔らかく触れて、2度3度と
吐息を漏らしながら まどかはにキスを降らせる
心配して ここまで走ってきてくれた
楽しいクリスマスパーティを抜けて
こんなところまで、来てくれた
心配に、目に涙をためて
(かなわんなぁ・・・)
事項自得とはいえ、一人きりのクリスマスは少しばかり寂しかった
なんでこんな日に怪我なんか、と
思いながら、それでも手伝いを頼まれているを呼ぶことはできず、我慢した
パーティが終わって、の仕事が終わったら まっ先に電話をしよう
きっと心配させてしまうけど、
それでも側にいてほしい
そう思って、一人ぼんやりと時間が過ぎるのを待っていた
子供のように 今にも震え出しそうな心を抱えて

「あかんなぁ、なんやセンチな気分になるわ」
長いキスの後、まどかはもう一度を抱きしめた
細い腕が背中にまわされる
「ほんまにごめんな
パーティ台なしにして」
「ううん、いいの」
いいの、と
まどかの胸に頬を寄せて、はいい
それからふわりと笑った
「私、姫条くんの側ならどこでもいい
 パーティじゃなくてもいい、姫条くんの側がいい・・・」
それで、まどかの心は 何かしめつけられるような幸福に、
いい様のない程に満たされた想いでいっぱいになった
がおってよかった」
それは、心からの言葉
誰に対するでもない感謝の言葉
「ありがとな、
もう一度強く抱きしめて、それからサラ、と肩を流れる髪にキスをした
いつもより露出の多いドレスの、開いた首元にも唇を重ねる
白い肌
少し冷たいのは、外が寒かったからなのだろう
愛しい人
誰よりも、大切な人
やんわりと、その胸のふくらみに手をかけて、まどかはその唇にありたけの熱を込めるよう 深く深く口付けた

二人きりの部屋に、の潤んだ声が上がる
くちゃくちゅ、と濡れた水音に 意識は確実に高みへと上っていく
「あっ・・・はん・・・・っ」
薄水色のドレスをたくし上げられ、白い足をさらけ出し
まどかの指の動きに、は先程から身体を震わせて声を上げる
ねっとりとからみつくように熱い、の中
大きく反応する場所を指で攻め上げながら の快感を誘い
その紅潮した頬と、切ないように寄せられた眉に まどかは満足する
大きく指を抜き挿しし、中をかきまわすと その背がぴくん、と反った
「あぁ・・っ」
ゆるゆると、溢れる愛液がの肌を伝っていく
内股に舌を這わせて、まどかはツンと堅くなった花芯に指を触れた
「あっ・・・・」
白い咽が震える
はここ、弱いなぁ・・・」
「や・・っあん・・・・っ」
愛しくてたまらない
何度か身体を合わせて、彼女が震えるように泣く場所は知っている
「き・・姫条くん・・・っ」
必死にまどかにしがみつくようにし、はその弱い部分を急に攻め上げられ いやいやと首をふった
「あぁぁっ、あ・・っやぁっ」
淫らに、喘ぐ声が一層高くなる
・・・」
何度も、名前を呼ばれるのを 白くなっていく意識の中かろうじて聞く
「あぁぁぁっ・・・」
まどかの腕の中、
その長い指に弄られ、高められ
は、掠れた声で一度果てた
す・・・、と意識に膜がかかる

ぐったりしたの身体を抱き寄せると、まどかは汗ばんだ身体に一つ一つ丁寧にキスを降らせていった
そのたびに、赤い痕がつく
足をあげさせて、内股に2つ目の花を咲かせた時、フ、とが目を覚ました
「きじょ・・・・くん・・・」
、愛してる」
言葉は、まるで夢の中のように甘く響く
「わ・・私も・・・」
ぼんやりとした思考で答えようとして、
だが次の瞬間、熱くなった中心にかかった圧迫に 一瞬呼吸ができなくなった
「あっ・・・・・・はっ・・ん」
まどかに触れられて一度限界をむかえたそこは、濡れそぼり まるでまどかのものを自ら誘い込むように飲み込んでいく
だが、それでもかかる圧迫は苦しくて
痛みもそれなりに伴って
「ん・・・ぅ・・」
は、息を浅く吐き目をぎゅっと閉じた
まどかと繋がっていく
朦朧とした意識では、恐怖は感じなかったが
だから余計に、身体が覚える感覚にのみ、素直に声が上がった
「ぁ・・んんっ」
まどかが奥まで入ってくる
それは熱くて、強くて、
まるで意志をもったもののように の中を突き上げてくる
「あぁっ」
激しく、一番奥を何度も何度も突き上げられた
その度に 淫らに濡れた音が響き、
パン、という皮膚のぶつかる音がする
「あっ、あぁっ、姫条くん・・・・・・っ」
・・・・っ」
そうして、
どちらからなんてわからないまま、
まどかの熱を感じて、もまた 高みへと果てた
意識を手放す前に まどかの声を聞いた

「愛してる、

聖夜、二人きり
繋がって、熱を注いで、潤んだ目に互いを映して、確かに、ふたり


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