海へいこう-後編- (姫×主)


3時過ぎ、バスケ部を乗せたバスが出発して、ペンションは静かになった
「さてさて、オレ達は明日までなんやし、たっぷり楽しもうな」
「うん」
どこか元気のないを、まどかはチラと見遣りながら その髪を撫でる
「え?」
「いや、なんでもない」
にっと笑うと、不思議そうに見つめ返しながらも もにこっと笑いかけてくる
和馬と洞くつで何があったのか まどかにはわからなかったけれど、
あの時泣いていたの様子も、和馬の様子もどこかおかしかった
にばれないように こっそりとため息をつきつつ、まどかは空を見上げた
偶然ここで会ってから 和馬が言ったことがある

「南とお前のこと、俺は認めない
 だから お前から奪ってやる」

あれ以来、面と向かっての宣戦布告
やってみろ、と
まどかはそれだけしか答えなかったが、友人に自分の恋人を取ってやると言われていい気がするわけもなく
微妙に居心地の悪い思いでいた
今も、無理して笑っているように見えるを見て 心がすっきりしない

夜、晩御飯と風呂の後、冷えたスイカを割って食べた
「スイカ割りって目隠ししてやるやつちゃうん?」
「そんなの面倒だろ
 オレの空手技で割ってやるからよく見てろ」
早くも飲みはじめた先輩達が楽しそうに技を披露しての、一風変わったスイカ割り
それでも割れたのを食べるのは いつもに比べておいしい気がした
「スイカも種がなかったら もっとうまいんやけどなぁ」
ぶつくさいいながらも、でっかいスイカ一個を完食して、しばらく歓談したのち解散した
「かー、よう遊んだな
 あっという間やったなぁ」
「うん、楽しかったね」
のどかな夏の夜
朝の騒ぎが嘘のようで、の心はだいぶん落ち着いていた
まどかもいつも通りに接してくれるし、
憂鬱で不安な気分を吹き飛ばしてくれるような、楽しい話をいっぱいしてくれる
めいっぱい遊んで、めいっぱい楽しんで
まどかの側で、はずっと安心していた
部屋に戻りながら大きくのびをしたまどかを見遣る
大好きなまどか
こんなにも安心しているのは、彼が側にいてくれるから
「先輩らまだ飲む気やで
 昨日の今日でよーやるわ」
その言葉に、が笑って、まどかもおかしそうに笑った
「散歩でもするか? 夜の海は恐いから嫌か?」
時計は9時を過ぎたところ
ふすまを開けると、部屋には布団が用意されていて、二つきっちり並んだそれに、急には真っ赤になった
「え・・えと・・・」
そうだ、忘れていたけれど ここで二人眠るんだった
こんな風に二つぴったりとくっつけられて並んだ布団を見ると、妙にそういうことを意識してしまう
きっとまどかと今までつきあっていた子達は、旅行なんかに来たら当然のように そういうことをするんだろうから
(ど・・・どうしよう・・・)
戸惑って、はこっそりとまどかを見た
布団を気にする風でもなく、その上を歩いてまどかは奥の窓を開ける
そこから涼しい風が入ってくるのに、満足そうに微笑した
「夜の海はなんや吸い込まれそうやなぁ」
ここから見える海はまっくらで、見ているだけで何やら恐かった
ざわざわと聞こえる波の音も、昼間の陽気な響きはない
無気味に、響くそれは元々膿が恐いには、空恐ろしく聞こえた
「散歩は・・・あんまり・・・」
怖じ気付いたを、まどかがおかしそうに見遣る
「ほんなら寝る?
 まだちょっと早いは気するけど」
窓にもたれるようにして、まどかがクスと笑った
は部屋のまん中あたりで どうしていいのかオロオロしている
昨日は珠美の部屋に行けたけれど、今日はそうもいかないし、と
この二つ並んだ布団に戸惑っているのだろう
苦笑して、まどかはの方へと歩いた
今回の旅行は、ただと夏を満喫したかっただけ
二人の関係を焦って進めようなどとは微塵も思っていなかった
は今までつきあってきた女の子達とは違うから、
ゆっくりゆっくり、の望むペースで、
それでいいと思っていたし、そのつもりだった
昨日も、先輩達と飲んでいた最中にからかわれたものだ
「なんだ、まだやってないのか」
珍しく奥手だなぁ、と
その言葉に苦笑したけれど、それでも嫌な気はしなかった
「そんだけ大事やいうことや」
それは本音
だけど、こんな風にが意識しているのを見たら
あからさまに顔に出して、頬を染めてオロオロしていたら
それはまどかの意識を呼び覚ます
が大事だから、と我慢しているものを呼び起こしてしまう
・・・」
布団の上に座り込んでいるを無言で抱きしめると その髪からふわっといい香りがした
がそんなに意識しとったら オレ我慢できんくなるで」
途端に びくっとの身体が小さく反応する
華奢な身体
大好きな
このまま押し倒して、全てを手に入れるのはとてもとても簡単な気がした
今この瞬間、腕の中で震えている大好きな女の子
「あ・・・あの・・・」
多分、今顔を見たら真っ赤になっているのだろうな
抱きしめた身体が熱いから、すぐにわかる
熱は、まどかを刺激した
若いんだから仕方ないじゃないか、と
自分に苦笑しつつねそれでも理性でその欲望を押しとどめる
昔の自分なら、こんな風になったら絶対やってるのに、と思いつつ
それでも、が泣くのは嫌だから
を傷つけたくないから
必死で我慢しているんだけれど
を抱きたいという欲求を

「そんなに意識されたら、我慢できんくなる」

そして、それは言葉にしてしまったら 止まらない気がした
腕の中の大好きな女の子
和馬や、他の男に渡す気なんかない
自分のものにしてしまいたいという衝動と欲求
それは、この海で和馬に会って 余計に強くなった
すべて今ここで、を自分だけのものにしてしまいたい
どれだけ押さえても、その感情は常にまどかの中にあった
そうして今も、この身体を少しずつ蝕んでいく

一度、身を放してその唇にキスをした
真っ赤になったは、涙ぐんだような潤んだ目をしてこちらを見上げている
、嫌やったら言い」
が拒めば、まだ止まる
今ならこの衝動を止められる
を泣かせないよう、押さえることができる
「・・・・」
だが、からは、拒否の言葉は出なかった
かわりにうつむいて、真っ赤な顔をしてふるふると首を横に振った
大好きなまどか
和馬にされたキスも、まどかなら平気
愛されていると感じる優しいキス
こういうことも、多分まどかなら大丈夫
こんなに好きだから
まどかだから
「いやじゃ・・ないよ・・・」
消えそうな声で、やっとそれだけ言った
まどかが欲しいと言ってくれるなら
それで、まどかのものになれるなら
きゅっと、その胸に頬を寄せると 優しい腕が強く強くだきしめてくれた
まどかのものになってしまいたい
この瞬間、その想いは不思議にの中に生まれた
あの和馬に触れられた瞬間、身体中に走った嫌悪感
恐かった
あんな風に力ずくでこられたら、にはどうすることもできなかったから
まどかのものになる前に、他の誰から触れられたら
そう思うと、恐ろしくて仕方なかった
まどかのものになりたい
まどかだけに、許せる身体だから
「姫条くん・・・」
誰かに、
今日の和馬のように、別の人に触れられる前に
今、まどかに全てを捧げたい

そのまま、に2度口付けた後、まどかはの身体を押し倒した
浴衣のはだけた部分にキスをして、
そのまま首筋からずっと下、
隠れていた胸元まで、キスを降らせた
「き・・じょうくん・・・」
恥ずかしくて、心臓が爆発しそうで
身体に感じるまどかのくちづけに、体温は上がる一方で
は、覗き込むようにして悪戯な顔をしたまどかをただ見つめた
、可愛いで
 そーゆう顔、男にとったらたまらんねんで」
ス、とまどかの手が浴衣の帯にかかり、それがスルっとほどかれた
ドキ、とする
唇にキスされたのと同時に、浴衣の前が全部はだけられた
「あ、あの・・・・」
はずかしくて、思わず手で隠そうとしたの その腕をまどかがつかむ
両腕を押さえられたまま、ふくらんだ両方の胸に交互にくちづけが落とされた
「姫条くん・・・はずかし・・・」
頭が真っ白になりそうで、
でもまどかのすることは、しっかり身体に感じて
はぎゅっと目を閉じた
胸の突起にまどかの舌があたる
転がすように舐められた後、きつく吸われて、それで思わず声が上がった
「あ・・んんっ」
無意識に、声が漏れて、身体がぴくりと反応する
何度か突起を舌でいじられて、その度に声を上げたに まどかは満足そうに微笑した
それから、の腕を放して、その手で身体を愛しそうに撫で上げる
「綺麗やな、の身体」
「え・・・・」
目をあけると、まどかが自分の身体を見ているのがわかる
「や・・・見ないで・・・恥ずかしい・・・」
「そんなん 、そんなそそる顔して言われてもなぁ」
また胸にキスをして、それでまどかはスル、との下着に手をかけた
「あ・・・・」
あっという間
本当にそんな感じ
まどかが慣れているからだとか、そんなこと考えている余裕はなかったけれど
それでは一糸まとわぬ姿にされた
「きれいな
 傷つけへんから、絶対」
耳もとでささやかれて、くらりと何かしびれたような感覚になる
まどかの声は安心するし、
身体に触れている腕や手は、強くて優しい
行為も、を傷つけないよう気を使ってくれているのがわかる
「うん・・・」
大好き、と
はまどかに手を延ばした
腕をその首にまわすと、また唇にキスをくれた
そうして、そのままゆっくりと
口内をかき回すような 深く長いキスの後、まどかの手がそっとの熱くなった秘部に触れた
(!!)
ぴくり、と身体が反応した
誰にも触れられたことなどない場所
この行為に火照って熱くなった身体の中心
まどかの指はの、はじめてひらかれるその部分につぷ、と差し入れられ
そのまま奥へと沈みこんだ
熱くて、しっとりと濡れているそこに まどかは身体の底から湧いてくる衝動を押さえられなかった
(あかん・・・)
中をかきまわすようにして、からみつくような内壁を何度も擦り上げる
そうして、の中を慣らしつつ、
どうしようもない衝動を必死におさえた
堅くなった花心に触れると、が今まで以上に反応を示す
「あっ、や・・・・」
ぎゅう、としがみつきながら、首をふり
それでも身体はみるみるうちに反応して、
何度も擦り上げると、の声も一層大きく上がった
「あっ・・・・あっ、あ・・・・・・・・・っ」
・・・」
感じたことのないような、痺れににた感覚
じわじわと、自分ではどうしようもないものが 触れられている部分から身体中に広がっていく
「姫条くん・・・っ」
涙ぐみながら、はまどかを必死で見上げた
「可愛いな、
 オレがすることにこんなに感じてる」
行為に、はその部分を濡らして まどかの指を奥までくわえこんでいる
それを抜いて、まどかは自分のものをそこにあてがった
「あ・・・・・」
「入れるで、
恐い、という感情が かろうじて生まれた
それからぐっと、圧迫されるような感じがして それから痛みを感じた
「あっ、・・・・・・・・・ぁっ」
痛い、と
それだけが一瞬頭を支配したけれど、必死でまどかにしがみついて、
必死で耐えた
まどかのものになろうとしている
まどかが、今 自分を抱いていると強く強く感じた

初めて男を受け入れたの中はきつくて、奥は熱かった
苦痛に耐えるように震える身体を抱きしめながら まどかはの奥まで身体をしずめると
一度小さく息を吐いた
・・・」
囁いて、苦し気なの腕をほどき、その身体を布団の上に沈めた
・・・」
両足を上げさせて、ゆっくりと腰を使い中を突き上げると、濡れたような声が上がる
それでまた、まどかはたまらなくなって を追い立てるように攻め上げた
「あぁ、ぁん・・・・・・・っ」
濡れた音が、静かな部屋に響く
の声も、息遣いも、全てまどかを満足させた
愛しくて、たまらなくて、
己を限界まで高めて、まどかはの中に白濁を吐き、
同時に 達したは意識を落とした

落ちたを抱き上げて、布団に寝かせ、まどかはその髪をしばらく撫でていた
の身体中にある、日に焼けたあとと、自分の散らした赤い花
満足して、まどかは微笑した
手に入った
たとえ誰がなんといっても、今夜ひとつになれた二人を引き離せるはずがないと思った
愛しい人の髪をなでて、まどかもまた目を閉じた
愛しい恋人は、全てを許してここにいる


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