体育祭〜帰り道 (姫×主)


本日は晴天なり

体育祭が終わり、学校が静けさを取り戻した頃 まどかとは並んで校門を出た
「しかしアレやな、
 氷室は嫌いやけど あーゆう風に嬉しそうな顔見んのは悪い気せーへんなぁ」
「うん、先生すごく嬉しそうだったね」
大きくのびをしながらまどかはまだ明るい空を見上げる
体育祭はまどか達のチームの優勝で幕を閉じた
途中一部の男子ともめたものの、最後には皆で優勝を喜びあうという満足いく結果
2位に大きく差をつけての勝利の、その高得点に貢献したまどかは 祭が終わった今もまだ、すがすがしい気分でいる
午後一番の競技
大きな盛り上がりを見せる、100メートル走の決勝戦
スタートラインに立ったまどかは、スタート時2位
だがゴール直前で1位の陸上部を抜くという、劇的な勝利を勝ち取った
応援席は沸き上り、1位の旗を持って、まどかはに手を振った
顔を真っ赤にさせてはしゃいでいる恋人の、
その笑顔のために勝ち取ったと言い切れる、名誉を片手に

「ふあ〜おもろかったなぁ」
「うんっ」
競技のあと、応援席に戻ってきたまどかに、が駆け寄って、そのシャツをつかんで嬉しそうにおめでとうと言った
らしからぬ、興奮した様子に まどかの気持ちは一気に満たされていく
頬を染めてこちらを見上げるキラキラした瞳に、思わずキスしてしまいたくなる程に
公衆の面前で思わず、してしまいそうになった程に
「・・・そや、約束」
ふ、と
思い出して まどかは隣をにこにこしながら歩いているを見た
「ん?」
「100メートル、1位取ったらキス」
途端にはた、とが足を止め 同じようにしてまどかも立ち止まった
「そういう約束、したやんな?」
「・・・・・・」
の顔がみるみるうちに赤く染まり、言葉もなくうつむいた
可愛い、と思う
こういうことを言ったら、赤くなるだろうな、とか
恥ずかしがって 泣きそうになるだろうな、とか
わかっていて、なお言うのは のそういう顔が見たいから
そういうが、可愛くて仕方がないと思っているから
「1位のお祝なんやから、からして欲しいんやけどなぁ」
少しだけ意地悪気に言ったら、泣きそうな顔でこちらを見上げてきた
こんなに真っ赤になって、
そうやってオロオロしてるのも、
自分の言葉を いつもまじめに聞いてくれるのも
は可愛いなぁ」
思わず口にして、それから少しだけ笑った
その唇を指でなぞる
それから、愛しくて仕方がない想いを、そっとそっと口付けた
傷つけないように、この愛しさが伝わるようにと、触れた

一度、柔らかく口付けた後、まどかはこぼれた吐息を拾うようにもう一度だけ唇を重ねた
その身体を抱いて、抱き寄せるようにして
という存在を確かめながらキスをする
そうして、ようやく解放してやると、潤んだような目でがまどかをみつめた
ドキ、とする
他の女の子には絶対に感じない、この感じ
手に入れたという満足感と、
どれだけ想っても足りないという、焦燥感に似たもの
はオレのもんやで」
魔法でもかけるように、その目を見返して言った
はオレのもんや」
くり返す、何度でも
「だから、放さへん」
また、真っ赤になったに笑いかける
のためやったら、ほんまオレなんでもできるわ」
くすくす、と
そんな自分がおかしくて、まどかは言った後笑った
真っ赤になってうつむいて、隣を歩いているの手を握り、その温かさに満たされていく
「無敵やな」
もぉ、恥ずかしい、と
小さく声が聞こえてきた
まどかはまた、笑った
がいれば、自分に恐いものなど何もない


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