21. ワイン (氷室×主)  ☆リクエスト(氷室。18禁)


テレビからジングルベルが聴こえる
主人のいない部屋に一人、はぼんやりとその軽快で楽し気な音楽を聞いていた
夜の11時
気温2度

「もぉ・・・零一さんのバカ」
ぽふん、と
側にあったクッションを蹴飛ばす
フローリングの上をすべっていったのを視線で追いながら はグラスにワインをついだ
味なんかわからないし、おいしいとも思わない
零一が好きだから、と昼間買ってきたもの
今日はクリスマスだから、二人きりで過ごそう、と
彼はそう言ってた
1週間前の日曜日に

「嘘つき」

ぶーたれてみる
でも、誰も慰めてくれない
今夜はクリスマスだから、はばたき学園では理事長宅でパーティがある
教師である零一は当然、生徒達の監視をかねて、そのパーティに出席している
も去年まではばたき学園で過ごしたからよくわかっている
だから、零一がパーティに行っていることが不満なのではない
「遅いなぁ・・・」
そう、遅いのだ
時計はとっくに11時をまわり、コチコチと一人の部屋で時をきざむ
「10時に帰るって言ったのに・・・」
零一が帰ってきたらすぐに食べられるように、と作った料理も冷えてしまった
賑やかなテレビもなんだか切ないだけで、
大好きなジングルベルも、ちっとも心がうきうきしなかった
零一が側にいない
それだけで、こんなにも寂しくてつまらない
(零一さん、早く帰ってこないかな・・・)
グラスについだ赤い液体を、一気に咽に流し込んだ
ちょっと酸っぱい、ちょっと大人の味
こんなの、何がおいしいんだろう

いつのまにか眠っていたは、ふ、と人の気配で目を覚ました
「れ・・いちさん?」
「ああ、起こしてしまったか・・・」
ここはどこだろう、と
やわらかな照明にてらされた恋人の顔を見つめた
髪が少し濡れているから、シャワーでも浴びたのだろう
それに手をのばして、はようやく意識をはっきりと持った
「あ、いつ帰ってきたの・・・?」
「さっきだ」
無意識に、壁の時計に目を向けると、側で零一が苦笑した
「すまなかったな、待たせしまったようだ」
「・・・うん」
本当は不満いっぱいだけれど
寂しかったと言いたいけれど
「お仕事だもんね・・・」
小さく苦笑したに、零一が困ったような顔をした
「怒っているのか?」
「怒ってないよ」
「・・・・・・」
知らない人が見たらきっと、彼の今の顔こそ怒っているように見えただろう
本当は困ってるんだろうけれど
やれやれ、と
彼は、だいぶん年下の恋人に、愛し気なため息をひとつこぼした
そして、やわらかな口付けがおりてくる

「ん・・・・っ」
すべりこんできた舌に口内をかきまわされて、は頭がしびれるような感覚に陥った
いつもより苦しくて、いつもより熱い
「れ・・いちさん・・・」
思わず、そのシャツを掴もうと手をのばしたら、その手も鉛のように重かった
「あ・・・なんか変・・・」
「酒など飲むからだ」
「え?」
零一の手が頬に触れた
とてもつめたくて、気持ちいい
目をほそめたに、零一の苦笑が降ってきた
「子供が飲むようなものではない」
「子供じゃないもん・・・」
「君はまだ未成年だろう」
その口調は穏やかだったが、どこか呆れたような、たしなめるような
そんな響きで、零一はの名を呼んだ
・・・」
そして、その手に、首筋に、胸に、と
優しいキスが雨のように落ちてくる
「あ・・・・んぅ・・・」
ぴくん、と
その突起に触れられて、は肩を震わせた
熱い身体に、零一のキスは妙なうずきを与え、
彼が触れる度に、ドキドキと胸が鳴った
零一がに触れる
それに幸福に似たものを感じるけれど、同時にどうしようもない羞恥も生む
恥ずかし気に顔を真っ赤にさせて目をとじたに、零一は優しくくちづけた
、俺を見ろ」
「・・・・」
囁かれる言葉
身体にかかる零一の重み
「零一さん・・・・・・」
髪に触れられ、身体中にキスをもらい
そうして、やがて彼の手がその濡れそぼった花芯へと触れると はびくっ、と背を反らせた
「やっ」
声が勝手に上がる
慌てて手で口をふさぐと、側で零一が微笑した
「恥ずかしがることはない」
「でも・・・」
やんわり、と腕をとられ、強い力でおさえつけられてしまう
潤んだ目を覗き込まれるようにしながら、は零一がふれる部分が水音をたてるのを遠くに聞いた
淫らに、静かな部屋にその音だけが響く
「はっ・・・・・あんっ」
くぷ、と
彼の指が奥へと入り込んでいくのを感じて、いい様のない恥ずかしさと、
同時に不思議な高揚が身体を満たしていく
(わ・・・私・・・変だ・・・・)
いつもいつも思うこと
彼がこの身体を抱くたびに思うこと
どうしてこんな風に身体が彼を求めるんだろう
こうして、触れられることがこんなにも恥ずかしいのに
こんなにも欲しているような、求めているような
「れ・・いちさん・・・・」
自然荒くなる息の下で彼を呼ぶと、零一の指が容赦なくの硬くなった部分を攻め上げていった
「あっあっ・・・・・」
ふるふると震える内またに口づけられ、
刻印のような赤い痕が残ると、彼は満足そうに微笑した
それから、くちゅくちゅと、
まるで泣いているような濡れそぼったの中心へと、自分のものをあてがった
力なくされるがままり身体を、強い腕が支える
・・・・」
名前を呼ばれて、朦朧とした意識の中 は零一の優しい目を見た
大好きな人
ずっと側にいてほしい人
「れいいちさん・・・」
ぐっ、と
途端にかかった圧力と痛みに、一瞬の意識がはっきりと戻った
「あっ・・・あぅ」
悲鳴に近い、だが弱い声が咽をかすめる
零一のものを飲み込みのがら、
彼の熱い体温を感じながら、
は必死で彼の名を呼んだ
大好きな人
今、自分に触れている、ひとつになっている誰よりも好きな人

「はっ、あっ、あぁっ」
ぎしぎし、とベッドのきしむ音と、水音
二人のつながった部分からゆるゆると流れるそれは、の白い足を濡らしていく
・・・愛している・・・」
「あっ、あ・・・・・・・・・・・」
皮膚のぶつかる音が、耳の奥でずっとずっと響いた
もう羞恥なんかはどこかに吹っ飛んでしまった
ただ必死に零一を感じて
彼の熱さだけが全てになった
内側をこすられ、高め上げられ
何度も何度も一番奥を突き上げられて、やがては高みに達した
零一の、熱いものを身体に受けながら

ぼんやり、と
いつまでもは意識がしっかりしなかった
「なんか変・・・・・・」
身体もだるいし、熱いままだし
「君は酒と相性が悪いようだな」
「・・・・零一さんが早く帰ってきてくれたら飲んだりしなかったもん」
隣でグラスをかたむけた零一をにらみつけたら、彼は苦笑しての髪を手で触れた
「すまなかった・・・問題児を家まで送っていたものだから・・・」
すまなさそうな顔は、本気でを気づかっている
「それ、女の子?」
「いや、男子生徒だ」
「・・・・だったら許してあげる」
妬いたのがあからさまにわかったのか、零一がおかしそうに笑った
「君以外に何も見えはしない」
「それでも、嫌なんだもん」
こく、と
グラスをあけた零一を見上げる
赤い液体、ゆらゆらと
「ね、それ美味しい?」
「ああ、俺の好きな銘柄だ」
ありがとう、と
微笑した零一に は満足して目を閉じた
ワインのせいで、いつもより熱い身体
いつまでも髪をすいててくれる優しい人
「大好き・・・零一さん」
返事の代わりに、頬にキスが落ちてきた
そして、落ち着いたいつもの声
おやすみ、
「おやすみ、


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