ピンクリボンの子猫 (葉×主)


今日はバイトの日
スタジオに入ったら、メイク担当のスタッフが悲鳴を上げた
「葉月くん?! どうしたの、その顔っ」

右の頬に引っ掻き傷4本
額にも2本
手には噛み痕があって、それはヒリヒリと今も痛い
に、やられた」
つぶやくように言って、珪は用意された椅子に座った
って・・・葉月くんのところの猫?」
「そう、こないだ拾ったやつ」
「どうしてひっかかれたの? そんなに酷く?」
「・・・わからない」
目の前の鏡に視線を映して、珪は苦笑した
飼ってる子猫に引っ掻かれた顔の傷は、思ったより目立っている
どうして急に、がこんな風に引っ掻く程怒ったのか、珪にはまだよくわかっていなかった
学校から帰ってきた時は、御機嫌で出迎えてくれたのに
にゃあ、なんて可愛い声で鳴いて すりすりと白い身体を寄せてきて
「猫ってきまぐれだから、何か怒らせるようなことしたんじゃない?」
「・・・・」
なんとか傷をかくそうと、奮闘するスタッフを鏡ごしに見ながら 珪はぼんやりとのことを考えた
つい1ヶ月程前に拾った白い子猫
震えるように鳴いてるのを見て、そのまま通り過ぎるなんてできなかった
冬の終わりの、雨の夜
珪の心も、凍えるように冷たかった日だったから

撮影の後はインタビューだった
今日撮った写真の下に記事として掲載するのだとか
最近ティーンに大人気の葉月珪のハマってるもの
そんな感じで話が進む
「最近は何に興味がある?」
「・・・・
「それは、さっき言ってた猫だね」
「猫ってどういう時に、怒るのかな・・・」
私も猫を飼ってるの、と
記者の言葉に 珪は彼女を見つめた
そういえば、珪は自分で猫を飼うなんて初めてだった
何か間違った飼い方をしているんだろうか
それで、の機嫌を損ねたのだろうか
「猫は気紛れだから、構ってほしい時に構ってもらえなかったり
 放っておいてほしい時にかまわれたりしたら、怒るわね」
「・・・・・」
なんてわがままな、と
思いつつ、珪はまたのことを考える
今日は学校から帰って、にミルクをやって、バイトに来た
特にいつもと変わったことはしてないけれど
いつもと違うことと言ったら、出かける前に電話がかかってきたことくらいか
「何の電話?」
「マネージャーから・・・」
親戚が輸入雑貨の店をやっているというマネージャーに頼んでおいたことがあった
白い子猫に似合うピンクのリボン
可愛いのを、選んでほしいと
の首に首輪なんて似合わないと思ったから
そういうリボンなら、似合うと思ったから
「それが届いたっていう電話」
別にたいして話し込んではいなかったけれど、
それでが怒るようなことはないと思うのだけれど
「わかんないよ、やきもち妬きの猫だったら」
「そうなのか・・・?」
そういえば、引っ掻かれたのも噛み付かれたのも電話のすぐ後だったっけ、と
ふと思い出して 珪は苦笑した
帰って、本人に聞いてみようか
それとも、女の子にそんなことを聞くと 無神経とか言われてますます機嫌を損ねてしまうだろうか

ポケットに、可愛いリボンを入れて家に帰ってきた珪に、はにゃあと一度だけ鳴いて出迎えた
(まだ拗ねてるな・・・)
いつもみたいにすり寄ってこないし、甘えたような声も出さない
そんな様子に苦笑して、それからその白い身体を抱き上げた
「にゃーーーっ」
ちょっと抵抗する
それを無理矢理に胸元まで持ってきて ちゅ、と
キスした
ぴくん、と
子猫の身体が一度震える
キスから5秒
それで、どこにでもいるような子猫が ぽんっ、と
女の子に姿を変えた
まるで魔法が解けたみたいに

「やっ、珪きらいっ」

珪の膝の上で擬人化したは、ぐいっと珪を押し退けようと腕をはった
だがその手はすぐに、捕まえられて動きも封じられる
「どうして、怒ってるんだ?」
猫心? 女心?
どっちにしても 結局わからなかった珪は こうして本人の口から聞こうと
この特殊体質の子猫を人の姿に変えた
拾ってきて、弱っていたのを抱いて寝て
元気になった3日目に、嬉しくてキスをした
そうしたら こんな風に
猫が女の子になった
あの時は 驚いてしばらく言葉もなかったけれど

「きらいーっ」
珪の膝の上で暴れるを、ぎゅっと抱きしめると しばらくしては大人しくなった
「・・・珪はうわきもの」
「何だ、それ・・・」
そんな言葉どこで覚えてきたんだ、と
猫のくせに、と
呆れて見遣ったら、はぷぅと膨れて頬を染めて
珪のことを睨み付けていた
今にも泣き出しそうに、目は少し潤んでいる
「珪、私とは遊んでくれないのに 他の女とは電話する」
抗議みたいな言葉
嫌い、と
はうつむいて唇をかんだ
「電話って、あれは・・・マネージャー」
「しらない」
「そんなに長く話してない」
「珪、すぐに出かけるから私とは遊べないって言ったくせに」
「・・・言ったけど」
「電話はした」
かかってきたからだ、と
言おうとして、珪は言葉を飲み込んだ
可愛い
とうとう泣き出して、ひっくひっくと肩を震わせている
「・・・悪かった、ごめん」
しょうがない子猫、可愛い
人の姿になったって、中身はあの白い子猫のままだから
世間知らずだし、やきもち妬きだし、わがままだし、子供だ
そのくせマセてるところなんかあって
多分 電話の相手が男だったらこんなに怒りはしなかったろう
「ごめん」
泣いてるの頬にくちづけて、珪は苦笑した
「頼みごとがあったんだ、マネージャーに
 お前のリボン、届いたって知らせてくれただけだ」
を膝の上に乗せたままで、珪はポケットから可愛い紙袋を取り出した
ほんの少し、が興味を示す
「ほら、これ」
開けて、中身を取り出すと 明るいピンクのリボンがするりとこぼれての手に落ちた
「これなぁに?」
「おまえのリボン
 もう野良じゃないんだから、こういうのつけておかないと駄目なんだ」
いい手触り、これならの首によく似合う
の身体は真っ白で綺麗だったから、さぞこの色は似合うだろう
まるで春咲く桜の花みたいな、そんな色
女の子らしい、可愛い色
「これはおまえが俺のものだっていう印」
す、と
のその首に、リボンを巻いた
首の後ろでくくってやると、にこり
さっきまで泣いていたが笑う
「ほんと? これは珪が私の御主人様だっていう印なの?」
「ああ」
その腰を抱き寄せた
もう一度キスする
今度は、軽いのじゃなくて 奥深くまで
舌を滑り込ませて口内をかきまわしたら、ぴくん、との肩が震えた
「ん・・・っ、」
甘いような吐息がもれる
猫って淫らだ
こんな風にすると、すぐに息を上げる
見た目は同年代の女の子と変わらないのに
ふる、と
身体を震わせてこちらを見上げてきた目は妙に、色気があってそそられる
猫って、人間より淫らだ
「珪・・・、嫌いっていってごめんなさい」
小さく囁くように言ったに、珪は微笑した
可愛い
キスを繰り返して、その体温を上げて
ぼんやりした目になったのを、そっとベッドへ横たえた
服を脱がせると、綺麗な肌が露出する
順番に、
首筋から肩、胸へと舌を這わせ、
珪はそのたびに 小さく声を上げながら震えるを見下ろした
胸の突起を舐め上げると、ぴくん、と背が反る
もっと、とでも言うように 潤んだ目で見上げてくる
可愛い
たまらないものが、こみあげてくる
は、俺のものでいて嬉しいか・・・?」
す、と
片手でスカートを脱がせて、囁いた珪に はこくん、とうなずいた
一糸纏わぬ姿になって、
震えながら見上げてくる姿にそそられる
もう一度キスをした
足を開かせて、指で熱い部分へ触れてなぞる
つん、と
赤い突起を指の腹で撫で上げたら ぴくぴく、と
が身体を震わせた
甘い声が上がる
「あ・・・っ、珪・・・っ」
中心は、もう濡れている
本当に猫って淫らだ、と思いながら たぷ、と濡れた入り口に指を沈めた
「あっ・・・・・・・・、んっ」
は、淫らだな」
いつも、
囁きに、いやいやとが首をふる
「違うもん・・・っ、珪が・・・っ、あ・・ぅ」
くちゅ、
中で指を動かすたびに、の咽が震え声が上がり
荒い息が部屋に響いた
熱い、中
濡れて、まるで珪を求めるみたいに
指にからみついてくる
珪が欲しいと、身体が言ってる
、」
「あ・・ん、んぅ」
とぷ、
指を抜いたら 透明の糸が引いていった
いやらしい身体
の、身体
「どうしてほしい?
「ん・・・あぅっ」
濡れた指で花芯を撫で上げた
びくびくん、
切な気な声でが身をよじる
「あ、あ、あ・・・・やだ、珪、そこや・・・っ」
「好きなくせに」
「あう・・・っ、ちがうもん・・・ちが・・・っ 」
「じゃあどうして こんなに濡れる?」
意地悪気な言葉に、頭が麻痺していくような
弱い部分を弄られる感覚に、どうにもならないうずきに支配されていくような
「やだ・・・珪・・・・っ」
「じゃあ、どうしてほしい」
「い・・・、いれて・・・・・・っ」
ぎゅう、と
珪の腕にしがみつくように、が声を上げた
いく寸前でおかれ、身体が震えている
目には、涙がたまっている
「して・・・っ」
喘ぐ声
たまらない、の声
・・・」
囁いて、その触れた部分にツ、と
昂ってるものをあてがった
淫らな子猫
キスで人型になる、変わった子猫
こうして抱いたら元の姿に戻るんだと、恥ずかし気に言ってたっけ
なんて淫らなんだ、と
あの時は呆れた
だが、今は
まるで珪の方がを求めてるみたいに、の虜
この淫らで愛しい子猫に夢中
、目を開けてろ・・・」
ぎゅ、と
その手を握って囁いたら、は涙のたまった目でこちらを見上げた
「あぅ・・・」
「入れるぞ」
ぴく、と
その身体が震えたのが伝わった
体重をかけて、ゆっくりとの身体に沈んでゆく
熱い、そう思った
それから、たまらない感覚に襲われる
たまらない、この身体
「珪・・・・っ」
身体の下で震えてる、可愛い
愛しい

くちゅ、と
奥まで入れると 繋がった部分がぬら、と濡れた
ゆっくりと動くと、そのたびにが甘い声をあげる
泣き出しそうな、
それでいて、快楽に浸っているような
「あぅ・・・あっ、あ・・・・っ」
濡れた音、皮膚のぶつかる音
耳に響いて、思考を麻痺させる
身体に感じる熱だけ
たまらない この感覚だけ
「珪、珪、・・・・・・・・・・・・っ」
最後は声もなく、
突き上げられた熱に、はぴくん、と震えて果てた
同じように、珪も白濁に身を浸す

「珪、怒ってない?」
「今は」
「・・・っ」
「何?」
「さっきは怒ってた?」
ベッドに横たわって、こちらを見上げたに珪は微笑した
「嫌いって言ったから怒った?
 ごめんなさい、怒らないで」
「怒ってない」
くす、
あんなにわがままに、ひっかいて怒っていた子猫は、今はうるうると目に涙をためて御主人様を見上げている
「ごめんなさい」
「いい」
のためにリボンを用意してくれていたなんて知らなくて
相手が女だったから、やきもちを妬いただけなんだと
こちらに身をすりよせながら言うに、珪は微笑した
「怒ってない」
可愛い
一糸まとわぬ身体
リボンだけ、まるで印
これは珪のものだという証
「こういうの、嫌じゃないんだな」
「珪のものでいるの、嬉しい」
言って、は目を閉じた
心地いい眠気が 襲ってきているのだろう
こんな淫らな体質だって、子猫には変わりないから
珪を身体に飲み込んで、
激しく何度も突き上げられれば、
「珪、そこにいて・・・」
「ああ」
そっと、
その髪をなでて 珪は微笑した
やがて、すうすうと寝息をたてはじめたに、そっとキスをする
身体を繋げた後のキス
それで、ようやく元の子猫に戻れるのだと
は言ってた
キスから5秒
は、真っ白な子猫の姿に戻った
首には、ピンクのリボンをまいて


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